信用格付け

格付けは便利ですが絶対的なものでは無く、格付けの質の低下や格付け会社の潜在的な利益相反など、様々な問題が指摘されているのも事実です。投資家としては格付けに依存せず、自己の責任で判断をすると同時に、様々な国やセクターにリスクを分散して万が一に備えることが最も重要です。

信用力の数値化

格付けとは、専門機関が企業の経営・財務状況や業界の分析などを行う事で、債務の元本や利息が約束どおり支払われる確実性(「信用力」)をランク付けしたものです。格付けを参照することで、企業財務のプロでなくてもおおよその企業信用度を判断することが可能となります。また、格付け機関に購読することで、各企業の財務分析に関する詳細なレポート等を入手できる場合もあります。

現在は世界各国に様々な格付け会社がありますが、その中でも世界中で使用されており、海外で発行された債券に対して一般的に参照されるのはスタンダード&プアーズ(S&P)とムーディーズです。両社とも独自の分析で判断した信用力を、下記のようにアルファベットで表記しています。 なお、いずれも国内の金融商品取引法に基づいた格付業者の登録は受けていません。

    Moody's S&P
投資適格格付け 信用力 Aaa AAA
Aa AA
A A
Baa BBB
投機的格付け Ba BB
B B
Caa CCC
Ca CC
  C

*さらに各格付けについて数字の1(最も高い)から3(最も低い)で分けています。
Moody's: Aaa→Aa1→Aa2→Aa3→A1→A2→A3→Baa1→Baa2→Baa3→Ba1→Ba2...
S&P: AAA→AA1→AA2→AA3→A1→A2→A3→BBB1→BBB2→BBB3→BB1→BB2...

投資適格級の債券のデフォルト率は全般的にそれほど高くありませんが、高格付けの債券ほど長期のデフォルト率は低い傾向があり、その分利回りが低くなります。

格付けの実績

1981-2010年にS&Pによって投資適格級(BBB以上)に格付けされた発行体の累積デフォルト率の実績です。数値が格付けから15年以内にデフォルトした発行体の割合です。あくまでも過去の実績なのでご注意ください。

参照元: グローバル・コーポレート・デフォルト・スタディー2010 年版
http://www.standardandpoors.com/ratings/default-study/jp/jp

政府発行債

  3年以内 5年以内 10年以内 15年以内
AAA 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
AA 0.00% 0.00% 0.00% 1.15%
A 0.00% 0.00% 0.00% 2.77%
BBB 1.45% 3.68% 5.61% 5.61%

地方公共団体(地方公共団体に関しては投資適格級のデフォルト実績がありません)

  3年以内 5年以内 10年以内 15年以内
AAA 0.00% 0.00% 0.79% 1.09%
AA 0.00% 0.00% 0.82% 1.15%
A 0.00% 0.00% 1.84% 2.77%
BBB 0.00% 0.00% 0.00% 77%

事業会社、公益事業会社、金融機関、保険会社

  3年以内 5年以内 10年以内 15年以内
AAA 0.14% 0.38% 0.79% 1.09%
AA 0.15% 0.37% 0.82% 1.15%
A 0.33% 0.68% 1.84% 2.77%
BBB 1.19% 2.43% 5.22% 7.7%

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